Vol.11 長谷部 千恵子 さん(朗読グループ さつき)
プラスボランティア vol.11
朗読が楽しくて
千代田区に住んでいた頃、広報千代田に掲載されていた「朗読ボランティア養成講座」の記事に目がとまり、飛びついたのがきっかけでした。「ボランティアをしたい」という高い志よりは、「楽しそう、おもしろそう」という単純な気持ちから始まったというのが正直なところです。朗読について完全に素人だった私ですが、だからこそすべてが新鮮で、どんどんはまって行きました。また、主婦はある程度の年齢を越えると、自分の伸びしろを感じられるような場面や機会が少ないことから、そこに喜びを見出したという面もあります。ボランティアとしての活動
朗読ボランティア養成講座が終了し、「もっと朗読を続けたい」と思ったときボランティアセンターから紹介されたのが「朗読グループさつき」でした。“より良いテープをつくることが活動の目的”と説明を受けて加入したはずなのですが、テープ作成など顔の見えない方を相手に原稿を読むことは難しく、その意味を実感できるまでに数年かかりました。聞き手の反応を見たり、率直な意見を聞く機会が少ない分、勉強会の場で批評し合い、自分自身のスキルを高めていくなかで、私なりのボランティアスピリットがじわじわと育まれていった感じです。奥が深く、決してゴールがあるわけではありませんが、テープを通じたつながりと、読ませていただくという姿勢を大切に活動を続けています。気持ちよく、楽しく、一生続ける
現在は、「朗読グループさつき」の代表も務めさせていただいていますが、「一生続けるボランティア」というテーマを掲げています。一生のなかには様々な時期があり、仕事、家庭、体調の事情から制約を受けることもあると思います。しかし、生活環境に変化が起きたときでも、無理なくそのときにできるかたちで活動を続けられれば良いと考えています。グループで活動しているからこその助けあいのなかで、気持ちよく楽しくライフワークとしていただきたいのです。そのために、代表として、活動に柔軟性を持たせることを心掛けています。誰かの暮らしを豊かに
朗読ボランティアを始めたことで、“自分のやっていることが誰かの暮らしを豊かにしている”と感じられることが志を高め、パワーの源になっています。児童館で絵本を朗読し、子どもたちが熱心に耳を傾けてくれたり、朗読テープを聞いてくださる方からお言葉をいただいたり、そんな場面ひとつひとつが私たちの支えになっています。朗読をとおして、自分自身を高めると同時に、聞き手の方にとってもプラスになるそんなボランティアの関係性を大事にしつつ、これからも読み続けていきたいと思っています。はせべ・ちえこさん
武蔵野市生まれ、武蔵野市育ち。千代田区内の大学に通い、ご主人の仕事の 関係で千代田区にお住まいになったご経験などから、縁あって千代田区でボランティア活動を始められる。現在は、「朗読グループさつき」の代表としてご活躍。朗読グループ さつき
視覚障がいをお持ちの方に聞いていただく朗読テープ(広報、区議会だより、声のおたより)を作成。また月1回、児童館で子どもたちに絵本の朗読を行う。
定例会:毎週木曜日の午後、ちよだボランティアセンターで、先生をお迎えして勉強会を実施。
ボランティア募集:「何かやってみたい!」という気持ちがあれば、まずは見学をしてみてください。先生による熱心な指導と、メンバーの温かさで、初めての方でも一歩が踏み出せると思います。
年会費:4,000円※詳しくはちよだボランティアセンターにお問い合わせください。