流行語
またまた「今でしょ!」の話になりますが、ご勘弁ください。
帰りに近くの書店に立ち寄ったところ、行列ができていたので何事かと思い覗いてみると、そこには今話題の人が著書の出版握手会をしていました。平成25年も4か月が過ぎようとしていますが、早くも今年の流行語大賞にノミネートされそうな勢いです。私の思いつく限りでは、現在の時点で流行語になりそうな言葉は「アベノミクス」や「PM2.5」といったところでしょうか。
今年はまだ半年以上もあるのに気の早い話でしたが、流行語になる言葉はメディアを通して1日に何度も発信され、瞬く間に社会に広がっていきます。そこには我々の生活に直結するようなものや、覚えやすいフレーズ(短い語句で歯切れのよい言葉)などが多いような気がします。もちろんその年の世相を大きく反映しているので、大きな災害が起きた時には、「帰宅難民」「風評被害」「ライフライン」といった言葉も流行語のベストテンに挙がるような年もありました。
そこで気になったのが、「ボランティア」という言葉が過去の流行語の候補になったことがあるかどうか調べてみたところ、驚いたことに1度もないことがわかりました。ボランティア元年と言われた阪神淡路大震災の年や、東日本大震災が起きた一昨年ですら被害に関する言葉は候補に挙がっても、ボランティアという言葉は候補に挙がっていませんでした。
「ボランティアとは?」
私もボランティアセンターに来る前に、ボランティアの語源について学び、ボランティアの定義を改めて考えました。外来語を紐解くとおもしろいもので、日本で解釈されている言葉と英語本来の意味に違いがあったり、英語になる前の言葉の語源まで遡ると本来の意味が見えてきます。皆さんも、時間があったら国語辞典や英和辞典で「ボランティア(volunteer)」を引いてみてください。本来の意味がわかると思います。そして、ボランティアという言葉の意味を知った方が増えて、ボランティアの輪が広がっていくようになり、災害などがなくてもボランティアという言葉が流行語の1つとして候補になる年がくることを楽しみにしています。
(小川)