2008年7月3日
「メトロに乗って」(個人的回想)
先日都内最後の地下鉄「副都心線」が開通しました。まだ乗ってはいませんが、この年になっても新しい電車に乗ってみたいというワクワクした気持ちになるのは不思議です。
私が子供の頃(30年程前)は大江戸線も南北線ももちろん走ってはいませんでしたし、半蔵門線はまだ渋谷駅から半蔵門駅、有楽町線も池袋駅から新富町駅までしか開通していませんでした。地下鉄はずっとトンネルで景色も見えず、駅も車内も薄暗くて何となく不潔な感じ。子どもには退屈な乗り物でした。
でも、ただひとつだけ好きな路線がありました。丸の内線です。真っ赤な車体にグレイの縞模様。あの斬新なデザインに近未来を感じ、宇宙船にでも乗っている気分になれました。また車内はそれとは対照的で、板張りの床、ドア脇につけられたランプ型のレトロな照明。そして何より好きだったのはあの独特のにおい。
当時父の会社が本郷三丁目にあったため、時々母と丸の内線に乗って父を迎えに行きました。帰宅途中に家族で池袋のデパートに寄り、お子様ランチを食べて帰った記憶があります。今でもあのにおいを嗅ぐと両親と暮らしていたなつかしい昭和な気分にひたれます。
副都心線も池袋を通ります。今度4歳の息子と副都心線に乗ってお子様ランチでも食べに行こうかな、と思います。(アイボリー)