東日本大震災の悲しみを忘れずに・・・
岩手県大槌町であった実話をモデルにした映画
連投になりますが、ボランティアセンターの小川です。
岩手県大槌町にある「風の電話」をご存じでしょうか。
三陸の海を望む「ベルガーディア鯨山」いうガーデンカフェ園内にある、私設の電話です。
白い電話ボックスの中には、ダイヤル式の黒い電話機が1台。
電話機の配線は繋がっていません。
電話機のそばには「風の電話」と記されたノートが一冊置かれています。電話ボックスの中には、このようなメッセージが綴られています。
「風の電話は心で話します 静かに目を閉じ 耳を澄ましてください 風の音が又は浪の音が 或いは小鳥のさえずりが聞こえたなら あなたの想いを伝えて下さい」
この電話は、東日本大震災の前年に従兄を失ったガーデンのオーナーが、死去した従兄ともう一度話をしたいとの思いから、海辺の高台にある自宅の庭の隅に白色の電話ボックスを設置したことに始まります。
そして、東北地方を中心に、大きな被害の爪痕を残した東日本大震災による津波。
この津波で、大槌町の町民や多くの方が津波で命を落としました。自宅から見える海岸を襲った津波を目にしたオーナーが、生存した被災者が震災で死別した家族への想いを「風」に乗せて伝えられるようにと敷地を整備しました。
今でも、震災による津波で家族や大事な人を失った方が、天国にいる大事な人と話をするために、この場を訪れるといいます。
私も訪れたことがありますが、何とも言えない「神聖な場所」にも近い感覚を覚えました。現在、この「風の電話」のことをモチーフにした映画が公開されています。
震災から9年が経ち、震災の日が近づかないと当時のことを振り返る機会がないことが増えたような気がします。機会があれば、ぜひこの映画をご覧になってください。
そして、東北を訪れることがあれば、ぜひ「風の電話」も訪れてみてください。映画 風の電話 公式サイト http://www.kazenodenwa.com/