『「かたくらく~ん、あそびましょ~」はどこに?』(情報マガジン Vol.343 2013年6月号より)
近所で最近、毎週日曜日に道路を通行止めにして子どもの遊び場にする「こども天国」が始まりました。昔行っていたものを住民の話し合いで復活させたそうです。素敵なアイデアだと思い、様子をみていますが、残念ながら子どもたちのはしゃぎ声はなかなか聞こえてきません。
私が子どもの頃は、道路はもちろん、駐車場や畑や芝生等、どこでも遊び場にしてしまい、おとなたちに叱られたものです。年の違う近所の子ども同士で遊び、ケンカや仲間外れもある反面、年上の子が年下の子を守ったり、知らない子と自然と友達になったりして、遊び場が子どもの出会いや成長、おおげさに言えば社会について学べる場になっていました。
しかし今は場所を用意しても子どもたちは集まらないようです。子どもの数が少ない上に、塾や習い事が忙しく、物騒な事件に不安を感じて子どもを外に出さない親御さんもいると聞きます。「〇〇く~ん、あそびましょ~。」という声は今では全く聞くことがなくなりました。
一方、世代間交流のイベントを開催したり、一緒に遊んでくれる大学生、安全管理やケンカの仲裁をするシニアの方を配置して、子どもたちに何とか外で遊んでもらおうと頑張っているおとなたちがいます。センターにはそのためのボランティア募集や協力の相談が時より寄せられます。
おとなが設えないと子どもが遊べない現実を憂う気持ちもありますが、遊びを通じた子どもたちの成長にボランティアが活躍できることはうれしいことです。区内の大学の学生や現役を引退したシニアの方、子育てサークルの方等、可能性のある方々をコーディネートしながらこの活動に協力していきたいと思います。
わが地域の「こども天国」も、子どもたちの声が響き渡るよう、何か作戦を練る必要があるかもしれません。(かたくら/ボラセンジャーアイボリー May 15, 2013)◆ちよだボランティアセンター情報マガジン「ボランティア」
Vol.343 2013年6月号(2013/5/25発行)より
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