『電話の発明者グラハム・ベルさんのもうひとつの偉大な功績』(情報マガジン Vol.311 2010年10月号より)
August.27.2010
先日、上野駅のコンコースを歩いていたら、突然後ろから女性に「もし、もし」と声をかけられました。ビックリして振り向くと私への呼びかけでなく、携帯電話をかけていた声でした。携帯電話の普及により、駅前にあれほどあった公衆電話はほとんど見かけなくなり、テレホンカードも財布の中から消えてしまいました。
聞くところによりますと、もしも世界が100人の村ならば、携帯電話を持っている村人の数は70人だとか… 今日の世界中への携帯電話の普及は発明者グラハム・ベルさんもさぞびっくりしていることでしょう。
電話の発明には興味深い逸話があって、ベルさんが電話の特許を届けた日が1876年2月14日。そして同日にベルさんから2時間遅れてエリシャ・グレーさんがほぼ同じ内容の機械を完成させて特許申請をしたそうです。しかしエリシャさんは僅かに特許申請が遅れてしまったため、歴史に名誉ある名を残すことはできなくなってしまったそうです。
あまり知られていないことですが、ベルさんは、電話の発明者という名誉ある功績だけではなく、彼の父の代から、聾唖教育にも生涯をかけて、偉大な功績を残しています。あのヘレン・ケラーさんとサリバン先生を引き合わせたのもベルさんだったそうで、後々も親しく交流されていたそうです。
1922年8月2日グラハム・ベルさんは亡くなっていますが、葬儀の日、米国とカナダの全ての電話を1分間停めて、電話の発明者であり聾唖教育者の偉大な功績に対し敬意を表したそうです。
今日、僅か1分間でも電話を停めることは無理だと思いますが、電車の中で携帯電話で通話しないというマナーは、ほとんどの人が守っておられているようです。電車の中で、読書をしている方を見かけることは少なくなりましたが、多くの方が携帯電話でメールやゲームをしています。この方々の中で、電話の発明者のもうひとつの偉大な業績を、知っておられる方はどのくらい居られるでしょうか?(どばし/ボラセンジャー・グリーン)◆ちよだボランティアセンター情報マガジン「ボランティア」
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